
トウ甘藻さんによる「染色工房空蝉 ワークショップ体験記」
スタッフ:
トウ甘藻さんから、夏井&カンパニーBOOKS宛に、写真付きの体験記が届きました! Shopブログでご紹介させていただきます。
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トウ甘藻さん:
『伊月庵通信』の「日本の色歳時記」の兼題解説者の宇都宮弘子さんの染色工房空蝉のワークショップに参加してきました。
▼染織工房 空蝉
https://utsusemi-nara.com/
奈良県東吉野村にある染色工房空蝉の建物は、元々林業家さんの御宅だそうです。

写真中央あたりの正面玄関を入ると土間があり、続き間の和室に作品と機織り機が数台設置されています。

建物の外側を進んだ奥に、客間がありテーブルの上には『伊月庵通信』が置いてありました。

染色の体験は、『伊月庵通信』2023年冬号で読んだ新しい工房です。
建物手前側を入ったところにあります。
工房内部手前の常に水の出ている蛇口が山の水です。
最初は白布を山の水にたっぷり浸します。

工房の外に染色用ボールと媒染用ボールをガスコンロで設置し40度ぐらいにあたためています。

染色用ボールの奥にあるバケツにクサギ染の染液が入っています。
中央のバケツの液を柄杓で最初と2回目に2杯ずつボールに足します。
奥のバケツは3回目と最終染用でこの液の方が濁っていてしっとりした手触りです。
媒染の薬品は、写真4の工房内部のテーブルの上、鋏の横のビーカーに入っています。
染液に20分、工房のお湯で濯いで余分な染液を覗き、媒染液に20分、これを3回繰り返します。
繰り返すごとに染液も媒染液も濃くしていきます。
液に浸すときは、布をやさしく広げ、取り出すときは、一枚ずつそっと捻じり絞りはせずにお団子のようにまるめて適度に押さえるお団子絞りをします。

最後は染液に20分浸し、濯いで10秒脱水後、干します。染液と媒染液は、そのまま側溝に流します。

工房のある東吉野村には、クリエイターの方が住まわれていたり、移住されてるそうで、今回参加した体験は村のオープンアトリエイベントの一部でした。
この日は、朝からテレビ局の取材が突然来られたそうで、取材終了後も、見学の人が何組か来られ、一緒にお話を聞かせていただきました。
初めての染色体験でしたが、取材や見学の方とお話しながら、20分を繰り返すので、ゆっくりできるような慌ただしいような時間の経過でした。出来上がった秘色のストールは、優しい色合いで、外出時に活用しています。
宇都宮さんは、蚕から糸を撚り、染色して、機織りで仕上げる方法もされるそうで、そちらのストールもすごく軽くてやわらかくて、素敵でした。
あたたかな晩秋の東吉野村での染色体験、宇都宮さんとスタッフの方にいろいろお気遣いいただき、楽しい一日でした。ありがとうございました。
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スタッフ:
トウ甘藻さん、素晴らしい体験記をありがとうございました!